弁護士が取得した資格は、様々な業務に役立てることができます。

弁護士資格で出来ること

弁護士ができること(チェックリスト)

 

弁護士資格で出来ることは次の通りです。

 

弁護士の独占業務

  • 裁判所に出廷すること(簡易裁判のみ一部で司法書士も出廷可能)
  • 刑事事件の弁護人
  • 折衝(弁護人の代理人となり相手方と和解を目指した交渉をする)

弁護士に任せられることが多い業務

  • 調停の代理人、同席
  • 契約書のチェック、作成
  • 法的問題がないかの相談業務
  • 賠償請求しない示談交渉の代理

※賠償金を請求できるのは弁護士のみ

他の士業としての登録

  • 弁理士
  • 税理士
  • 社会保険労務士
  • 行政書士
  • 海事補佐人

弁護士でも認められている業務

  • 各種登記業務(埼玉司法書士会職域訴訟にて認められるようになった)

弁護士が登録できない士業

  • 公認会計士
  • 土地家屋調査士

 

弁護士としての業務

 

弁護士としての業務は裁判所への出廷で原告もしくは被告の弁護を行うことや、各種事件やトラブルの和解交渉を代理で行うことです。
弁護士の独占業務である賠償金請求をはじめ、各種権利の主張による弁護も幅広く行うことができます。

 

弁護士ならではの仕事は多岐にわたり、刑事事件・民事事件・顧問業務など弁護士それぞれが専門分野を持って活躍しているケースが多いです。

 

他の士業で登録できる

 

弁護士資格は最難関の国家資格と呼ばれる司法試験に合格する必要があり、他の士業に共通した法律知識が幅広く出題されます。
そのため、司法試験に合格した弁護士は法律のスペシャリストとして、幅広い士業の登録をできる仕組みです。
なお、司法試験とは異なる専門知識が求められる一部の士業は弁護士でも登録することができません。

 

実際の所は弁護士が他の士業として活躍すること滅多になく、開業する際に「弁護士事務所」ではなく「法律事務所」を名乗り、幅広い士業の登録をして各分野の資格保有者に業務を任せることが多いです。
弁護士が法律事務所として幅広い士業の登録をした場合、雇用した資格保有者が退職しても弁護士さえ残っていれば業務を行う権利を失いません。

 

弁護士資格は司法試験の対策を通じて登録を認められた士業の知識を得ていますが、実際に弁護士は登録できる士業の実務経験を持っていないことが多いです。
税金の相談は税理士、社会保険の相談は社会労務士など、専門分野の資格保有者に任せた方がいいことを覚えておきましょう。

 

\弁護士の主な業務とは?/

 

司法書士業務について

 

司法書士の主業務、不動産登記簿作成

 

司法書士は認定司法書士になると、140万円以下の民事事件について相談・交渉・簡易裁判所での訴訟代理を行うことが認められています。
認定司法書士は、少額訴訟が増えて弁護士では手を追えなくなった理由から2003年にできた制度で、唯一弁護士の業務領域に踏み入れることができる資格です。

 

一方で司法書士は本来、登記手続きを独占業務として行っていましたが、1985年の埼玉司法書士会職域訴訟にて弁護士でも登記手続きを認められるようになりました。

 

ただし、弁護士資格だけでは司法書士としての登録を受けることはできずあくまでも弁護士の業務による延長で行う登記を認められるルールです。
認定司法書士が行う少額訴訟については明確なルールがありますが、弁護士が司法書士の業務へ介入する際のルールは一部で曖昧な部分があります。